Osteopathic Approach and Clinical Reports of  OMT 

オステオパシーの臨床症例とそのアプローチ

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臨床報告とアプローチ

 

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子宮筋腫、子宮内膜症へのアプローチ 〜癒着がなぜ重用なのか?〜 

 

 

●西洋医学の診かた

 

子宮筋腫の症状で最も多いのは、月経時の出血の増加とそれに伴う貧血です。

筋腫が大きくなると周囲の臓器を圧迫し、以下の症状を伴います。

 

・腎臓や膀胱を圧迫⇒尿障害、トイレが近くなる
・直腸を圧迫⇒便秘、排便時の痛み

 

一般に高齢になるほど、出血の量は減少しますが、筋腫があると逆に出血量が多くなると言われています。人によっては筋腫がかなり大きくなっても、自覚症状がない場合があるようです。30代の後半位から、月経時の出血量の増加、痛みの増加(腹痛)がひどくなるようでしたら、まず一度婦人科での検診されるのが先決です。

治療法としては、薬物治療が基本ですが、効果は不十分と言われています。外科手術では子宮全体、もしくは腫瘍部分のみの摘出手術になります。

 

●オステオパシーの診かたと手技調整法

 

オステオパシーの施術を受けに来る方の多くは、既に摘出手術を済まされた方か、手術を数ヵ月後に控えている方のどちらかです。後者の方はベストなコンディションで手術に望みたい一心です。

というのも外科手術では、開腹して癒着がひどいと摘出が困難になり、安全性を考慮した上で正常な臓器まで切り取ってしまう場合が多いからです。

これでは体を傷つけて終わりですし、莫大な医療費もムダになってしまいます。

 

子宮筋腫と子宮内膜症は違いはあるものの、その病理の基礎は同じです。

それが骨盤内の血流不足と癒着の進行です。

図1:

子宮周囲と骨盤壁の間は筋膜が層状に重なり合う。癒着や制限の多発エリアだ!!

図2:

ソケイ部のリンパ節と下肢の静脈は、骨盤内の血流制限によって、詰りを起こす。こうして全身に影響してしまう。

西洋医学的な精密検査の結果を踏まえ、オステオパシーでは特に骨盤内の力学的な圧迫要素を考慮していきます。つまり

 

・骨盤内にある筋肉の過緊張

・筋膜と周囲の臓器の癒着(図1参照)

・骨盤内の圧迫による血液とリンパの循環不足(図2参照)

 

などです。骨盤内の緊張は体表からも大まかに触診ができます。

臓器の癒着部位では結合組織が肥厚しており、線維化が進んで硬くなっています。血流が長期間不足すると、血流がそれほど必要のない「線維芽細胞」を増殖させて体は適応します。

オステオパシーの治療では、この線維化と癒着の傾向を食い止めることが重用になります。もちろん血流不足に至った生活習慣(腹部を圧迫する同じ姿勢、運動不足、ストレス等)を改めることも必要です。

オステオパシーの手技治療では、この癒着を穏やかに解放しながら、

 

・臓器を覆う筋膜の生理運動の回復
・全身の呼吸の増大(肺呼吸、頭蓋仙骨系・中枢神経系の呼吸)
・血流回復による周囲組織の栄養と老廃物の回収

 

などを総合的に改善していきます。癒着と線維化の進行が抑えられると、腫瘍部分は縮小し、癒着部位が全身に与える緊張もしだいに小さくなります。

また既に外科手術で腫瘍を摘出している場合、体内に不自然な緊張が残っていることが多々あります。残された緊張は周囲の筋膜組織に閉じ込められており、それを上手く解放して、骨盤内の緊張や圧を下げていきます。

当院では、こうしたアプローチを徹底して行い、腫瘍部位の縮小化と生理時の痛みの緩和に良い結果を出しています。

2006/5/23 作成

K.Shiraswa MRO(J)

 

 

 

 

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