HOME  |  施術のご案内 | セラピスト紹介 | オステオパシーって何? | アクセス | 症例とアプローチ | Q & A | ご予約メール |



 

OsteopathicApproach and Mechanism of  healing

オステオパシーのアプローチと治癒のメカニズム

_____________________________________________________

 

 

 

 

臨床報告とアプローチ

 

HOME   

 

 

 

足底板を入れても重度の生理痛と股関節の痛みが残る

 

 

 

30代女性の症例です。

問診の中で以下の重要なお話を頂きました。

 

術前

脚が左に寄って足首が右に強く捻れています。

左の股関節がいかにも窮屈そう

 

 

        生理痛がかなり重症で痛み止めが必要とのこと

        過去に車の追突事故で首をムチウチ

        左の股関節痛

        右足の解剖学的短下肢(足底板を使用しているが筋力が弱化している)

 

 

足底板や痛み止めだけではもはや限界ということで、まずは生理痛を和らげたいとの依頼でした。メカニカルリンクの一連の手順で各機能ユニットの検査を行った結果

 

主要病変⇒腰椎3番レベル(深筋膜)

優位病変⇒左の小脳テント、頸椎3〜6番の圧迫、左の子宮広間膜からS状結腸間膜、左の膝

 

の順に緊張が強く生じていました。

 

       

図1:崩れた足の骨のライン(上から)         図2:崩れた足の骨のライン(後から)                 

下腿の土台となる距骨が内側に落ちると       この負荷パターンが膝や骨盤を歪ませていく。

偏平足と膝下O脚にもなる。

      

彼女の場合、左足の内側にかなりのストレスがかかっていました。(図1は右足のイラストで説明のために用いています。彼女のケースは左足の緊張があります。)

足の土台である距骨という骨がこのような位置で固定されていると、上の股関節にロックがかかります。つまり足から上に伝わる筋膜緊張が股関節の運動域を狭めるわけです。

その状態で無理に動かそうとするので痛みが出ていたのでしょう。

 

この土台の骨の位置は整った方が良いのは明らかですが検査を進めると緊張の中心は腰椎3番レベルの深筋膜で、ここから治療を始めることがベストだと診断しました。

 

腰椎3番レベルの深筋膜をじっくりリリースすると、頭蓋(小脳テント)と内臓(子宮広間膜〜S条間膜)の病変はほぼ消失していました。

腰部深層の筋膜は内臓や頭蓋を覆う筋膜と連動していて、このように全く手を触れずに離れた部位にある病変を改善できるというのはとても興味深いですね。

これこそオステオパシーの筋膜治療の醍醐味でしょう。

 

さて過去の追突事故の影響で中部頸椎の圧迫病変の方は根強く残っていました。

頚部の筋膜組織をじっくり触診していると、左に捻れながら後に反るような動きを始めました。これはリリースがある程度行われた段階で生じる組織の自己表現です。

つまり首の外傷時に閉じ込められたショックが、腰部の緊張がほぐれたことをきっかけに解放し始めたのです。

 

後は組織の要求に従って、内部の緊張が外に出てこられるように誘導することが私の役割となります。首の一連のリリースを終えると彼女は自分の足の位置を見て、その変化に驚いていました。

 

首の調整を終えた時点で股間節の違和感がなくなってきたと彼女は言いました。

運動域も改善していました。

 

   

術前                   術後は下肢がだいぶ真っ直ぐに!

                    

最後に、残った優位病変である左の膝と足の土台の骨(距骨周囲)の緊張を取り去ると、足の捻れもかなり元通りになりました。(術後の写真)

但し、彼女の場合はまだ初診ですので、過去の緊張パターンやバランス感覚のズレから安定化するには回数を要するでしょう。

それでもバランスを失った体が1回の治療にこれだけ反応するというのは、彼女の自然治癒力が高いことの証明でもあります。

 

首のムチウチによる圧迫+捻れも、足の歪みも見た目に驚いてはいけません。

オステオパシーでは内部のダイナミックシステム(力学系)まで検査、治療しています。

内部の力学系とはつまり筋膜のシステムです。

複雑な外傷、手術歴があっても筋膜の緊張の中心が分かれば、そこを支点に体は再びバランスを取り戻すことができます。

 

当院ではこうした理由から毎回検査に15分程度の時間をかけています。

そして検査に時間をかけても 筋膜緊張の中心を見つける価値は十分あると考えます。

 

 

 臨床報告とアプローチ

 

2005/12/26

K.Shirasawa,MRO(J)

 

 

 

 

 

___________________________________________________

Copyright(C)2005-2006 “Floating” All rights reserved.

 The website designed and maintained  by Keitaro.